2021/09/09 21:57
ーきっかけ
うつわを作る窯元が、なぜ突然”縄文”を?
数年前までは私たちも縄文シリーズを作るなんて夢にも思っていませんでした。
そのきっかけは息子の中学二年生の時の宿題です。
”歴史的造形物を調べて再現しよう。”という課題に
彼はうちは陶器屋だから縄文土器にしよう!と思いつき、
火焔型土器のデッサンから取り組み始めました。
その一生懸命な姿を見て、息子のサポートができたらと縄文を調べたところ
陶芸に携わって20年の今だからこそ、改めてあの時代の造形美と技術の高さに驚愕。。。
ただただ「すごいな縄文人!!!」と沼にハマり、尊敬の念を抱くと共に
1万年前の彼らに勝手にライバル心を燃やし制作意欲に火がつきました。
そんな中、たまたま手びねりで作った土偶をSNSに挙げたところ
皆様にご好評をいただき、東京で縄文の展示会をしませんか?とお声がけをいただいたことで
いろんなアイテムが生まれていきました。
ー蘇嶐窯らしさ
縄文へのリスペクトからはじまったこのシリーズ。
本来の土味のある姿に寄せることもできたのですが
”いまの作り手” から ”一万年前の作り手” へファンレターを綴るような心地で土に触れ、
蘇嶐窯らしさをそこにあえた表現にこだわりました。
土器や土偶のフォルムを愛らしくデフォルメしつつ、釉薬を掛けることで
また違った縄文の世界を皆様にお届けできたらと思っています。
ー日常に縄文を
本来土器や土偶がどのような使われ方をしたのか、何がモチーフだったのか。
そこに100%の答えが出ないからこそ、
想像力と妄想力を掻き立てられ、とても魅力的で面白いと感じています。
その ”わからないけど素敵なもの” を、
新しいアプローチで日常に取り入れられたらといろんなシリーズを制作しています。
飾る、愛でる、活ける、入れる・・・
様々な現代の暮らしの中の動作に 縄文を通して笑顔になれる瞬間を。。。